失恋アバンチュールは淫らにとろけて
2016/03/23
。◆電子書籍『失恋アバンチュールは淫らにとろけて』(ハニータイム文庫)◆
二股をかけられていたことを知り、パブでヤケ酒をあおっていた紗也香は、勲という魅力的な青年に声をかけられる。失恋の痛みを忘れようと、紗也香は自分から勲をホテルに誘うが、関係は一夜かぎりでは終わらなかった。恋人のように接してくれる勲に、急速に惹かれていく紗也香。ところがある日……!
――サイテー。あんな奴だったなんて……!
若者でにぎわう広めのパブ。
カウンター席の隅で、紗也香は一人、ヤケ酒をあおっていた。
つい先ほど、衝撃的な失恋をしたのだ。
彼氏のマサが、見知らぬ女といっしょに歩いていた。近づいて声をかけると、なんと彼は、焦った様子で連れの女に向かって言い訳した。
「あ……こ、この人は、会社の同僚で――」
二股をかけられていたのだとわかった。そればかりか、向こうが本命で、こちらは遊びだったらしい。
紗也香は思わず彼の頬を平手打ちした。それから黙って背を向けると、荒れた気分を鎮めるために、このパブに飛びこんだというわけだ。
――人のこと、バカにして!
怒りはあったが、自分でも驚くほど未練はなかった。もしかしたら、彼の本心にうすうす気づいていたのかもしれない。ただ、あんなつまらない男にだまされていたと思うと、無性にみじめで、自分自身に腹が立った。
「隣、あいてますか?」
知らない男に声をかけられたのは、ちょうど何杯目かの水割りを飲みほしたときだ。
◆ ◆ ◆
「待って……や……っ!」
制止の言葉をかけようとしたところで、だが紗也香の喉は、快感の悲鳴でふさがれた。
ひだの上をひと舐めされた瞬間、電流のような衝撃が駆けぬけたのだ。
「っ! っっ!!」
舌先がひだの間を割って入り、泳ぐように動きまわった。じわじわと進み、急につつき、つぎには全体を包んで、すぐまた移動する。尿道の周辺をまさぐられると、うっとりする心地よさが広がった。と、ふいに前方の核をかすめられ、強すぎる快感に体が跳ねる。
「はうっ!」
体の奥から、熱い蜜がとろりとこぼれた。
そこに唇を寄せられ、恥ずかしさによけい体が高ぶった。
舌先で入口をなぞられ、中心に挿しこむようにされると、たとえようのない快感がこみあげて、手足に力が入らなくなった。
「あっ……あっ……んっ……」
舌とは別に、じわじわと潜りこんでくるものがある。
勲の指だ。
長くて関節の目立つ指が、入口を広げながら、内壁を探るように進んでくる。
中心が熱を帯びてほころび、血流に合わせてどくどくと脈打った。熱くて、気持ちよくて、無意識に腰が揺れてしまう。
ゆっくり引きのばされる心地よい痺れ。内側を撫でられるなめらかな感触。軽く押されたときの、奥に響く圧迫感。
触れられると、かゆいような疼きを感じる場所があった。そこをなぞられ、もみこまれて、集中的に刺激される。
「……は……ん……」
とろけるような心地よさが湧きあがってきて、紗也香は思わず体をくねらせた。
いい。
もっと、もっとしてほしい。
ねだるように腰を高く上げると、深く押されて、強すぎるほどの快感が噴きあげた。
「あっ! あっ……いやっ!」
勲の指の動きが激しくなり、容赦なく追いたてられる。
「ああっ! ああっ!」
寒気のような衝動に立て続けに襲われ、紗也香は両手でシーツを握りしめた。
気持ちよすぎて怖い。触れられたところから、快感のうねりが体の中を突きぬけ、またたくまに意識をさらわれる。頭の芯が絞られたようになって、全身がばらばらにはじけてしまいそうだ。
――もう、もうダメっ!
若者でにぎわう広めのパブ。
カウンター席の隅で、紗也香は一人、ヤケ酒をあおっていた。
つい先ほど、衝撃的な失恋をしたのだ。
彼氏のマサが、見知らぬ女といっしょに歩いていた。近づいて声をかけると、なんと彼は、焦った様子で連れの女に向かって言い訳した。
「あ……こ、この人は、会社の同僚で――」
二股をかけられていたのだとわかった。そればかりか、向こうが本命で、こちらは遊びだったらしい。
紗也香は思わず彼の頬を平手打ちした。それから黙って背を向けると、荒れた気分を鎮めるために、このパブに飛びこんだというわけだ。
――人のこと、バカにして!
怒りはあったが、自分でも驚くほど未練はなかった。もしかしたら、彼の本心にうすうす気づいていたのかもしれない。ただ、あんなつまらない男にだまされていたと思うと、無性にみじめで、自分自身に腹が立った。
「隣、あいてますか?」
知らない男に声をかけられたのは、ちょうど何杯目かの水割りを飲みほしたときだ。
◆ ◆ ◆
「待って……や……っ!」
制止の言葉をかけようとしたところで、だが紗也香の喉は、快感の悲鳴でふさがれた。
ひだの上をひと舐めされた瞬間、電流のような衝撃が駆けぬけたのだ。
「っ! っっ!!」
舌先がひだの間を割って入り、泳ぐように動きまわった。じわじわと進み、急につつき、つぎには全体を包んで、すぐまた移動する。尿道の周辺をまさぐられると、うっとりする心地よさが広がった。と、ふいに前方の核をかすめられ、強すぎる快感に体が跳ねる。
「はうっ!」
体の奥から、熱い蜜がとろりとこぼれた。
そこに唇を寄せられ、恥ずかしさによけい体が高ぶった。
舌先で入口をなぞられ、中心に挿しこむようにされると、たとえようのない快感がこみあげて、手足に力が入らなくなった。
「あっ……あっ……んっ……」
舌とは別に、じわじわと潜りこんでくるものがある。
勲の指だ。
長くて関節の目立つ指が、入口を広げながら、内壁を探るように進んでくる。
中心が熱を帯びてほころび、血流に合わせてどくどくと脈打った。熱くて、気持ちよくて、無意識に腰が揺れてしまう。
ゆっくり引きのばされる心地よい痺れ。内側を撫でられるなめらかな感触。軽く押されたときの、奥に響く圧迫感。
触れられると、かゆいような疼きを感じる場所があった。そこをなぞられ、もみこまれて、集中的に刺激される。
「……は……ん……」
とろけるような心地よさが湧きあがってきて、紗也香は思わず体をくねらせた。
いい。
もっと、もっとしてほしい。
ねだるように腰を高く上げると、深く押されて、強すぎるほどの快感が噴きあげた。
「あっ! あっ……いやっ!」
勲の指の動きが激しくなり、容赦なく追いたてられる。
「ああっ! ああっ!」
寒気のような衝動に立て続けに襲われ、紗也香は両手でシーツを握りしめた。
気持ちよすぎて怖い。触れられたところから、快感のうねりが体の中を突きぬけ、またたくまに意識をさらわれる。頭の芯が絞られたようになって、全身がばらばらにはじけてしまいそうだ。
――もう、もうダメっ!
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